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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第12章 李家の御曹司
「大丈夫か!?」
トスがキョンシルに駆け寄ってきて、抱き起こす。キョンシルは弱々しい笑みで応え、小さくかぶりを振った。その仕草で大丈夫だという意思表示をしたつもりだった。
「おい、お前。何のつもりでこんなことをしでかしたかは知らんが、今度、キョンシルの側をうろついてみろ、ただでは済まさないぞ」
キョンシルですら背筋が凍るような、地の底を這うような声に、ウォンジュンは逃げるようにその場を走り去った。