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貴方に出逢えて。
第11章 ✿喜びと哀しみ✿


その表情に笑いを漏らす凛を見て、聖也は戯けながら言うのだった。

背を屈め軽く凛の額に口づけをし、いつものように手をつないで歩き出した。

本人曰く、唇ではなく額にというのが最大限の譲歩らしい。

そんなことを大真面目に言いながらも、凛が人目を気にしていることを聖也はちゃんと知っていたのだ。

今や彼らは知らない人がいないほどの公認カップルだったし、サークルの人達にはよく揶揄われてもいたが、凛は学校にいる時は勉強やサークルに集中したかった。





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