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例えば、こんな...
第6章 バレンタイン企画
華奢な右の手首に手を掛ける。ゆっくりと引き寄せて、祈るように合わされた指の背に口付けた。
「見せ、て?」
ピクンと震えた指を啄み
「……っあ」
舌を這わせて解かせる。
胸を覆おうとしていた左手も取って、顕にさせた雫の下に口付けた。
「んっ!」
甘い、香りがする。
真純の放つ色香漂う本来の香りと、入浴剤のチョコの香り。二つが相まって雄を刺激される
ジュルッと音を立てて吸い上げて、歯をたてながら唇を這わす。
「あっ……はぁ、ん……」
それだけで熱を帯びる吐息。掴んだ腕が震えだす。
「真純、甘いね」
「っ!」
しっとりと馴染む胸にチュッと軽く吸い付いた。
「止まんない」
「やぁっ」
白い肌に淡い華を散らして回る。
「真純の身体、チョコの匂いする」
「……っ!」
ピクンと震える華奢な身体。
「食べて、良いんだよね?」
「…………」
長い間を置いて、真純が小さく頷いた。
「いただきます」
常に食事時にするように両手を合わせて軽く頭を下げる。視線を上げると真純はさっき付けた跡が分からない程胸を朱に染め上げていた。揺れる雫。甘い香りがまた強まった。

イー、ね……
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