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父に刻印された身体
第9章 濡れた境界線
父が浴室の扉を閉めて出ていき、脱衣所で濡れた身体を拭く微かな音が聞こえてくる。すりガラス越しに伝わる衣擦れの音から、濡れたTシャツとボクサーパンツを脱ぎ捨て、着替えているのだと察した。
私は手元のタオルに泡を足し、そっと自分のうなじから首筋にかけて押し当てた。
とろけるような泡が熱い素肌をすべっていく感覚を味わいながら、胸元から滑らかなお腹にかけて、ゆっくりと撫で洗っていく。
湯気の立ち上る閉ざされた空間で、自身の浅い呼吸音と、泡が肌を滑る微かな音だけが過敏な耳に残っていた。

脱衣所の扉が静かに閉まり、足音が遠のいていく。父がいなくなったことを肌で理解した。
私は先ほどまで背中や脚を擦っていた父の手つきと、あの膨らんだ下半身の残像を鮮明に思い出し、たまらずタオルを脇へ投げ捨てた。そして右手で、じかに濡れた自分の肌をなぞり上げる。全身の感触が狂おしいほど過敏に跳ね上がっていた。豊満な胸の頂で硬く立ち上がっている乳首に指先がすっと掠れただけで、全身に電気が走ったように身体がびくっと跳ね上がる。

「あっ……ん……っ」

淫らな蜜を孕んだ吐息が、湿った浴室の壁に妖しく反響した。キャストで固められた左手が使えないもどかしさに焦れそうになる。だが、二本の腕など不要なほど、私の身体は熟し切っていた。
一度父の手によって呼び覚まされた歓喜は、どの部位を擦っても絶頂へ向けた苛烈な刺激となって背筋を駆け上がっていく。
湿り気を帯びた指先を、太ももの隙間の秘裂へと伸ばした。そこにはボディソープの泡とは決定的に異なる、熱くぬめりけのある女の露が溢れ返っていた。

「はぁっ……ぁぁ……ぁぁぁぁぁっ!」

過敏に勃起した突起に指先が触れた瞬間、あまりの快感の波に耐えかねて身体を小さく丸め込み、直後に弾ける衝撃とともに背筋を弓なりに反り返らせて全身を激しく痙攣させ、一気に絶頂の頂へ昇りつめていた。
右手を固く挟み込んだ内腿が、絶頂の余韻にヒクヒクと小刻みな痙攣を止められない。その奥深くでは、秘部がまるで命を得たように激しく伸縮し、蠢き続けていた。蜜壺の口が締め付けられるたびにドロッとした粘熱のある汁が溢れ出し、下で同じように拍動する蕾を濡らしながら伝い落ちていった。
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