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父に刻印された身体
第7章 白磁の裸身、疼く熱
最初は遠慮と戸惑いのぎこちなさを残していたはずの父の手つきは、いつしかうっとりするほどしなやかな動きに変わり、髪をなぞるたびに密やかな熱を帯びていく。
太い指先が濡れた毛束をゆっくりと愛撫するたび、甘くくすぐったい刺激とともに、背筋をすうっと這い上がるような痺れるような緊張感が全身へと広がっていった。
父親という理性のタガが少しずつ緩んでいるのだろうか。父自身もまた、手のひらから伝わる髪のなめらかな手触りと甘い香りに深く酔うように、一度として手を止めることなく、ただひたすらに私の髪の感触へ溺れているようだった。
父がシャワーヘッドを手に取り、ぬるめのお湯を私の髪に注ぐ。細い水流が頭皮をやさしく叩き、馴染ませたトリートメントがとろりと溶けて流れ出していった。父の指先が髪の隙間をたどるたびに絡まりがほどけ、うっとりするほど滑らかな感触が生まれる。湯気に包まれた密室の中で、髪の重みとともに背中を伝うお湯が肌を撫でていく。流れ落ちる雫が背筋をゆっくりなぞるように滑っていく感触が、自分でも驚くほど敏感に響いていた。
髪を絞ってほしいと頼むと、父の手がそっと、けれどどこか躊躇いがちに毛束をつかみ取る。不慣れな動作のせいで力加減が定まらず、強すぎたかと思えばすぐに気遣うように緩んでしまう。たっぷりと水分を含んだ濡れ髪が父の指の間で柔らかく潰れ、搾り出された雫が重力に引き寄せられるように、ぽたり、ぽたりと私の華奢な肩から胸元へ落ちていく。髪の温もりが肌へ直接移り、背中に残る余熱がじんわりと広がっていった。
髪をまとめようとする父の手が触れるたび、その不器用な手つきがかえって妙な緊張を生み出していた。濡れた黒髪は思うようにまとまらず、父の太い指先をすり抜けるたび、私の肌がぴりりと過敏に反応する。充満する湯気のせいか、それとも肌に纏わりつく湿気のせいか、自分の呼吸がわずかに熱を帯びて浅くなっているのがわかった。
父はヘアクリップを手に取り、何度も私の髪を留めようと試みるが、濡れて重みを持った髪は気まぐれに解け、クリップが滑るたびに微かな音を立てて跳ねてしまう。失敗するたびにわずかな静寂が訪れ、そのたびに肌のすぐ近くに残る父の気配が、消えることなく漂い続けているのが分かる。少し笑いそうになる愛おしさを抑え込みながらも、唇の端が自然と緩んでしまうのを止められなかった。
太い指先が濡れた毛束をゆっくりと愛撫するたび、甘くくすぐったい刺激とともに、背筋をすうっと這い上がるような痺れるような緊張感が全身へと広がっていった。
父親という理性のタガが少しずつ緩んでいるのだろうか。父自身もまた、手のひらから伝わる髪のなめらかな手触りと甘い香りに深く酔うように、一度として手を止めることなく、ただひたすらに私の髪の感触へ溺れているようだった。
父がシャワーヘッドを手に取り、ぬるめのお湯を私の髪に注ぐ。細い水流が頭皮をやさしく叩き、馴染ませたトリートメントがとろりと溶けて流れ出していった。父の指先が髪の隙間をたどるたびに絡まりがほどけ、うっとりするほど滑らかな感触が生まれる。湯気に包まれた密室の中で、髪の重みとともに背中を伝うお湯が肌を撫でていく。流れ落ちる雫が背筋をゆっくりなぞるように滑っていく感触が、自分でも驚くほど敏感に響いていた。
髪を絞ってほしいと頼むと、父の手がそっと、けれどどこか躊躇いがちに毛束をつかみ取る。不慣れな動作のせいで力加減が定まらず、強すぎたかと思えばすぐに気遣うように緩んでしまう。たっぷりと水分を含んだ濡れ髪が父の指の間で柔らかく潰れ、搾り出された雫が重力に引き寄せられるように、ぽたり、ぽたりと私の華奢な肩から胸元へ落ちていく。髪の温もりが肌へ直接移り、背中に残る余熱がじんわりと広がっていった。
髪をまとめようとする父の手が触れるたび、その不器用な手つきがかえって妙な緊張を生み出していた。濡れた黒髪は思うようにまとまらず、父の太い指先をすり抜けるたび、私の肌がぴりりと過敏に反応する。充満する湯気のせいか、それとも肌に纏わりつく湿気のせいか、自分の呼吸がわずかに熱を帯びて浅くなっているのがわかった。
父はヘアクリップを手に取り、何度も私の髪を留めようと試みるが、濡れて重みを持った髪は気まぐれに解け、クリップが滑るたびに微かな音を立てて跳ねてしまう。失敗するたびにわずかな静寂が訪れ、そのたびに肌のすぐ近くに残る父の気配が、消えることなく漂い続けているのが分かる。少し笑いそうになる愛おしさを抑え込みながらも、唇の端が自然と緩んでしまうのを止められなかった。

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