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月曜日の処方箋
第2章 はじめての診察
「失礼します」と小さな声で言いながら、そっと診察室のドアを開ける。
中に入ると、そこには昨日と同じ、白衣を纏った加藤がデスクに座っていた。
見覚えのあるその姿を見た瞬間、張り詰めていた緊張の糸がふっと緩み、胸の奥から小さく安堵の息が漏れる。
加藤は陽菜の姿に気づくと、パッと柔らかい笑みを浮かべた。
「河崎さん、こんにちは」
「……こんにちは」
「今日は顔色がいいね。体調はどう?」
昨日とは違う、少し血色の戻った陽菜の顔を見て、加藤は心底安心したように目を細める。
「……昨日より、いいです」
「そっか、よかった」
加藤は手元にある問診票に軽く目を落としてから、再び優しい視線を陽菜に向けた。
「じゃあ、少し問診からさせてもらうね」
その落ち着いた、一切の威圧感のないトーンに促され、陽菜は机の向かいにある椅子にそっと腰を下ろした。
「尿検査の結果は特に異常なし、綺麗だね。腎臓やほかの病気が隠れているわけではなさそうだ」
ホッとするような報告を挟んでから、加藤はゆっくりと顔を上げ、真摯な瞳を陽菜に向けた。
「まず、生理の周期についてなんだけど……だいたい何日くらいで来ているか、自分で把握できているかな? それとも、毎月バラバラで予測がつかない感じかな?」
加藤はペンを手に持ち、メモを取る準備をしながら問いかける。
「……バラバラです。毎月きちんとは来なくて、予定日より一週間以上遅れたり、逆に早く来たりして……。それに、来るたびに痛みの強さも違うんです」
加藤はうなずきながら、手元の紙にさらさらと書き留める。
「生理の期間はどれくらい続く? あとは、経血の量……例えば、昼間でも夜用のナプキンを使わないといけないくらい多い日があったりするかな?」
「……あ、はい。最初の2、3日はすごく多くて、学校でも頻繁に替えに行かないといけなくて……。夜も、朝になると漏れてないか心配で何度も目が覚めちゃいます」
少し恥ずかしそうに視線を落としながら答える陽菜に、加藤は否定するどころか、しっかりと共感するように相槌を打った。
「そうなんだね……経血の量が多いと貧血気味になって頭が痛くなったり、体がだるくなったりしやすくなるからね、しんどかったよね」

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