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お向かいさんは僕の先生
第1章 人殺しの息子の恋
小学校五年生の時、父親が交通刑務所に入った。
峠道で無茶な追い越しをした挙句、カーブで対向車と正面衝突。父親は無事だったが、相手方の運転手の男性と助手席にいた男性が二人とも亡くなってしまった。
この時期のことはいまも鮮明に覚えているが、正直書きたくない。一つだけ──事故を起こしたその夜、父親は一度自宅に帰ってきた。顔面蒼白なんてものではない。あれは幽霊だ。顔色は真っ白だった。うなだれたまま体は固まっており、どこか一点を見つめる目はそれこそ何か恐ろしいものを見ているようで、突然何かを吐き出すように「ガッ」と奇妙な声を出す。フサフサの髪の毛だけが妙にキラキラとしていた。それは粉々になったフロントガラスの小さな破片であった。
峠道で無茶な追い越しをした挙句、カーブで対向車と正面衝突。父親は無事だったが、相手方の運転手の男性と助手席にいた男性が二人とも亡くなってしまった。
この時期のことはいまも鮮明に覚えているが、正直書きたくない。一つだけ──事故を起こしたその夜、父親は一度自宅に帰ってきた。顔面蒼白なんてものではない。あれは幽霊だ。顔色は真っ白だった。うなだれたまま体は固まっており、どこか一点を見つめる目はそれこそ何か恐ろしいものを見ているようで、突然何かを吐き出すように「ガッ」と奇妙な声を出す。フサフサの髪の毛だけが妙にキラキラとしていた。それは粉々になったフロントガラスの小さな破片であった。

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