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素直になれない幼なじみ【短編】
第3章 本物の体温




〈幼なじみ〉という免罪符すら失ってしまった自分に、絶望的なショックを受けていた、その時。

ぐい、と後ろから腰に回されていた腕に強い力がこもった。


「……何、朝っぱらから暗い顔してんの」


耳元で、少し掠れた皇の声が響く。

心臓が跳ね上がる。


「皇……。いつから起きて…」

「お前がベッドの中でゴソゴソ泣きそうな気配出すから、目が覚めた」


皇は私の背中にぴったりと身体を密着させ、首筋に顔を埋めてくる。

髪がチクチクと肌を刺激する、その心地よさにまた胸が苦しくなる。


「離して……。朝になったんだから、もう帰って。私、皇の都合のいい女になるつもりはないから…」

「…は?何言ってんの」


皇はふっと意地悪く笑うと、私の耳たぶを軽く甘噛みした。


「ひゃっ……! ちょっと、何するの!」

「お前がバカなこと言うからだろ。誰が都合のいい女だって?」




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