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美香・透明な婚姻
第4章 ゼブラ柄の残像と熱い砂
その突き放すような物言いに、私はカッとなって彼をキッと激しい目つきで睨み返した。

海水で濡れていた私の身体はすっかり乾き、今や彼が塗ったクリームでべっとりと濡れ光っている。その身体を、彼の肌に触れんばかりにさらに近づけながら、私は低く、冷たい声で言い放った。

「そうなの……。じゃあ、私の好きにさせてもらうわね」

その時、「秀、海に行ってこいよ。美香さんの子供の遊び相手、今度は交代してくれないか?」という声が降ってきた。

見上げると、濡れた髪からポタポタと水滴を滴らせたよし兄が、不敵な笑みを浮かべて傍らに立っていた。

「……分かった、行ってくるよ」
秀隆くんはそう言い残し、まるで逃げるようにして白い浜辺へと向かっていった。

秀隆くんが子供たちのいる砂浜へ向かったのを見届けた後、よし兄が無遠慮にテントの中に入って生きた。テントには私とよし兄の二人きりになった。

「昨日の夜はよかったよ……美香さん」

よし兄は待っていたとばかりに私ににじり寄り、激しく唇を重ね合わせてきた。私は彼の唇を受け入れ、互いの身体を深く貪るように寄り添う。

よし兄の浅黒い手は、容赦なく私のゼブラ柄のビキニパンツの中にまで深く潜り込み、彼の指の動きに合わせて水着の薄い生地がいびつに波打った。さらに彼のもう片方の右手は、ビキニのトップを押し退け、私の乳房を乱暴にまさぐった。水着からはみ出した胸が真っ白に露出しているのを感じながら、私は彼の手のひらに身を委ねていた。

ふと、半開きになったテントの入り口のシートの隙間から、外の光景が目に入った。 砂浜の向こうで、子供たちと一緒に砂遊びをしていたはずの妹・由衣が、こちらをじっと見つめていた。私たちの淫らな情景を完全に視界に捉えながらも、由衣は驚く風でもなく、ひどく落ち着いた様子で、ただ静かにこちらへ歩み寄ってきた。 そして、何事もないかのように、テントのドアシートを外側から完全に閉めたのだ。

バサリ、とシートが閉まり、テントの中が薄暗くなる。 由衣はまた何食わぬ顔で子供たちの隣へと戻り、砂をいじり始めている。

その一連の仕草を暗がりの中で察した瞬間、私は確信した。 由衣は、知っている。 私とよし兄が、どのような関係にあるのかを――そのすべてを、由衣は全部、分かっているってことを。



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