この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
美香・透明な婚姻
第3章 灯篭流しの夜に濡れる
夜が更け、酒杯を重ねるごとに会話は弾んでいった。

皆が上機嫌になる中、秀隆くんはさらに四、五杯の水割りを胃へと流し込んだ。普段はあまり酒を飲まないのに、先ほどのよし兄の言葉が棘のように胸に刺さり、気づけばいつも以上のハイピッチでグラスを空けていた。

夜が更けるにつれ、彼の頭は静止することを失い、呂律も怪しくなってきた。そしてカウンターに突っ伏し、顔を横に向けてそっと目を閉じた。

「秀、大丈夫か?」というよし兄の声が聞こえたが、「大丈夫……」とだけ掠れた声で返し、彼は冷たいカウンターの感触を枕代わりに浅い眠りに落ちてしまった。

隣に座るよし兄が私を見つめ、語り始めた。

「美香さん、どうね、一人身やと寂しくないかの?」

「全然。一人の自由を楽しんでるわ。よし兄こそ。独身で一人でいて、寂しいって思うことないの?」

「いや、俺にはカメラと酒があるし、こうしてくだらない愚痴を聞いてくれる仲間がいるからな。寂しさを感じる暇はないよ」

「結婚はしないの? それとも、したくないだけ?」

「もう少しさ、自分自身で納得のいく仕事ができるようになってからかな。結婚なんて大層なことを考えるのは」

店に入ってから、もう二時間が過ぎただろうか。朦朧とする意識の霞の向こうで、私とよし兄の声はさらに距離を縮めていった。

「最近ね、職場の部長のセクハラが本当にひどいのよ。顔を合わせれば『早く再婚しろ』ってそればかり。そんな気なんてこれっぽっちもないのに、私の顔を見るたびに言うの。ひどいと思わない? これって完全にセクハラよね」

「それはアウトだな、完全にセクハラ決定や。その部長、本当は美香さんに気があるんじゃないのか?」

「私に? まさか。私より若くて可愛い子なんて職場にたくさんいるんだから、その子たちに声をかければいいのよ。あれは完全にお局いじめ。若い子の前で格好つけたいだけよ。それに、あの部長だけは絶対に遠慮するわ。まるでガマガエルみたいな男なんだもの」

「美香さん、俺でよかったら、いつでも力になりますよ。悩み事なら何でも聞くから」

「だめよ……そんなに優しくしないで。私、甘えちゃうから」

私の声が、甘ったるく鼻にかかったような響きを帯びていく。よし兄の声がだんだんと大きくなっていく。私の言葉が何かに火をつけたようだ。
/64ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ