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ちょっとした刺激
第1章 異変
「ふぅー」

 次の瞬間。酒臭い息とともに聞こえて来たのは、いつもの声だった。穂乃花の顔からアイマスクが取り除けられる……自分に覆いかぶさっていたのは、スッキリした顔の燿だった。

「モ……モゴゴー!?」
「ねぇ! 穂乃花ちゃん最後イったよね!? 初めてじゃない?! ちゃんと中でいけたの!」

 燿は上機嫌で、手にはめていた軍手をとり、穂乃花のギャグボールを外し、四肢の手錠も外して行く。燿が着ていた汗臭いTシャツも、床に脱がれた安物のズボンも、穂乃花が見た事のない、洗濯した事のないものだった。初めて見る革靴まで履いている。

「俺もこんな興奮したの初めて、ていうかすごくね、なんかスッゲー出た、今日の為に溜めてたのも確かだけど、こんな出たの初めてだわマジ、」


―― ビッタァァァァァァーン!!


 そしてまだ興奮していた燿は穂乃花の火の出るような全力ビンタを喰らい、ベッドから壁へと飛んで行き、叩きつけられていた。

「サイテー!! 信じらんない、クズ、ゴミ、ドラゴンズ! 明日からご飯作らない、寝るのも別の部屋だから!」

―― バターン!

 穂乃花はぼろぼろと涙をこぼしながらそう叫び、音高く扉を閉め寝室を出て行った。
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