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ウイングの徒然草
第8章 眠ってばかりの週末
最近、どうにも書く気が起きません。小説もそうですし、この徒然草もそうです。頭の中に何もないわけではありません。ふとした時に「あ、これは書けるかもしれない」と思うことはあります。日常の中で引っかかることもありますし、人との会話の中で、少しだけ文章になりそうなものを拾うこともあります。けれど、その欠片が文章の芯になるところまで育っていかないのです。

少し前に、『FIVE HOURS』の投稿を終えました。序章から始まり、本編、後編と書き続けてきた物語です。長かったような、あっという間だったような、不思議な感覚があります。最初は、ここまで書くことになるとは思っていませんでした。書き始めた時は、ただ一つの夜、一つの関係、一つの熱を描くつもりだったのだと思います。それが、気づけば登場人物たちは勝手に歩き始め、過去を持ち、傷を持ち、愛し方まで持つようになりました。

特に優季という女性は、自分でも思っていた以上に大きな存在になりました。彼女はただ強い女性ではなく、誰かを導く側にいながら、自分自身も深いところで何かを抱えている女性でした。ジュンとの関係、美智子への厳しさ、そして最後に残るもの。書いている時は、人物を動かしているつもりでいても、途中からはこちらが人物に引っ張られていたような気がします。優季がどう考えるか、ジュンがどう黙るか、美智子が何に気づくか。そういうことを考えているうちに、物語は少しずつ予定より重くなっていきました。

投稿を終えた時、もちろん達成感はありました。最後まで書けたことは、素直によかったと思っています。途中で投げ出さず、人物たちを最後まで連れていけたことにも、少しだけ安心しました。けれど、終わったからといって、すぐに次の物語へ向かえるわけではありません。むしろ、終わった後の方が静かです。ずっと頭の中にいた人たちが、ある日ふっと遠くへ行ってしまったような感じがあります。
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