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お題小説第7弾『泡姫の純愛Ⅱ』
第1章 バーにて…
 7

「いつも薔薇柄の下着をね、買ってくれてね、それを穿いてほしいって…」

「ば、薔薇柄の下着?」

「うん、そう、薔薇柄の下着」

「………」

「あとね、百合のフレグランスをね…」

「あ…」

 そう、めいちゃんからは、爽やかにほのかに甘いフレグランスの香りがしていた…
 
「うんとねぇ、これ『ラトリエデパルファム』っていう、ウォーターリリー(水百合)をイメージした、みずみずしいフローラル系の香水なの…」
 高級ブランドである…
 めいちゃんは、スッと腕を動かし、そう教えてくれた。

「へぇ、薔薇と百合ねぇ…」

「うん、いつも会う時は、これを…ってね」

―――なんかね、わたしのイメージが薔薇なんだって…
 というより、薔薇のイメージのオンナが好きらしいのね―――

「え、薔薇のイメージ?」

「うん」

 なんか、わたしには、このめいちゃんから薔薇のイメージが伝わってはこずに…

「ひまわり…」

 そう、この明るい笑顔の雰囲気からは、ひまわりのイメージが浮かんでくるのだが…

「ひまわり…うん、わたしも昔からそう云われてたんだけどぉ……」

―――なんかね…
『美しい薔薇には棘がある』から、正にわたしのイメージなんだって―――

「え、と、棘、トゲ?」
 わたしは、思わずそう呟き、ジッとめいちゃんの目を見る。

「……あ、あぁ、もぉ悠里さん、そんなジィッと見ないでよぉ、恥ずかしいからぁ…」

「あ、ご、ごめん、でもぉ…あ……」
 めいちゃんと話していると、確かに、たまに、語尾が強い、キツい時がある…
 それが、棘なのだろうか?

―――確かにさぁ、わたしは意外に現実主義でぇ、性格もキツいのね…
 だから、そう言ってきたのかもとは思うんだけどぉ…
 どうやら、その辺りがぁ、彼の独身のリアルに通じてるのかもだけどぉ…
 ほら、やっぱりさぁ、彼女、愛人なんかじゃないからさぁ、ツッコミにくくてぇ…
 でもね…
『キレイな華、薔薇には棘がある…』が、口癖でね…
 なんかトラウマがあるんじゃないのかなぁってね…
 だから薔薇の下着に、こだわりの嗜好があるのかもぉ―――

「そうなのかもねぇ…
 あ、でも百合のフレグランスは?」

「あ、それは直接訊いたのね……」

―――なんかね、百合ってね、彼にとっては…
 秘めた女性、女、女心って―――



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