この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
想いあふれて
第4章 遠い波音、溶け合う吐息
考えた末にりつかがたどり着いたのは “新メニューの開発” だった。
花の手製の焼き菓子を提供できない今、トーストとホットドッグだけでは、お客さんの心もおなかも満たせない。
そう感じたりつかは、ランチタイムにカレーを出そうと思い立ったのだった。
カレーなら事前に仕上げておけるから、一人でオペレーションしながら無理なく提供できる。
早速、フランスにいる花にリモートで相談し、快諾を得た。快諾するどころか花は、地元の道の駅を運営する協同組合の担当者に話を付けてくれた。
「担当の松永さんってね、野菜作りながら、カメラマンとライターもやってて、地元のタウン誌も作ってるの」
その松永という男性が、カレーに使えそうな地元の食材を手配してくれるという。
そして今、食材が届けられるのを待ちつつ、それに先立って、自分で手近に手に入れた食材を使ってカレーの試作に取り組んでいる。
店に、スパイスの香りが漂う。
鍋で湯気を立てるチキンカレーのすくい、ふうふうと冷ましてから口に入れる。
スパイスの芳醇な香りに包まれた、鶏肉のうまみが口に広がった。
りつかは鼻に抜ける爽やかな香りを堪能し、うっとりと目を閉じた。
その時だった。
店の出入り口のガラスをはめ込んだ木枠の扉を叩く音に、試作に没頭していたりつかは我に返った。
「道の駅から来ました」
ガラスの向こうに段ボールを抱えた男性が立っている。
花の手製の焼き菓子を提供できない今、トーストとホットドッグだけでは、お客さんの心もおなかも満たせない。
そう感じたりつかは、ランチタイムにカレーを出そうと思い立ったのだった。
カレーなら事前に仕上げておけるから、一人でオペレーションしながら無理なく提供できる。
早速、フランスにいる花にリモートで相談し、快諾を得た。快諾するどころか花は、地元の道の駅を運営する協同組合の担当者に話を付けてくれた。
「担当の松永さんってね、野菜作りながら、カメラマンとライターもやってて、地元のタウン誌も作ってるの」
その松永という男性が、カレーに使えそうな地元の食材を手配してくれるという。
そして今、食材が届けられるのを待ちつつ、それに先立って、自分で手近に手に入れた食材を使ってカレーの試作に取り組んでいる。
店に、スパイスの香りが漂う。
鍋で湯気を立てるチキンカレーのすくい、ふうふうと冷ましてから口に入れる。
スパイスの芳醇な香りに包まれた、鶏肉のうまみが口に広がった。
りつかは鼻に抜ける爽やかな香りを堪能し、うっとりと目を閉じた。
その時だった。
店の出入り口のガラスをはめ込んだ木枠の扉を叩く音に、試作に没頭していたりつかは我に返った。
「道の駅から来ました」
ガラスの向こうに段ボールを抱えた男性が立っている。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


