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壊滅の刻
第3章 余震
夜が明け、鹿島灘の向こうから朝日が昇った。
都民が目にしたのは惨憺たる都内の様子だった。あちらこちらで火事が発生し、黒煙が上がっていた。時間帯が早朝で、火の手は少なかったのは幸いだったが、消火活動の可否は地域によって差があった。
そこに、またも揺れが来た。前の揺れから4時間。午前8時半頃に発生した揺れ。突き上げるような感覚はなく、大きく横に揺れた。
この揺れで、倒壊を逃れていた建物の何割かがゆっくりと揺さぶられ、ゆっくりと崩れ落ちた。
この揺れは、余震?都民の多くはそう感じていた。しかし、それは、違った。
東京からは遥か彼方、日向灘で発生した地震が伝わってきたものだった。マグニチュード7クラスの大地震が日向灘で発生し、津波が発生していたが、その情報は、先に発生した震災で麻痺していた在京キー局では報道されず、政府も機能を停止しており、都民にはその揺れが余震として感じ取られていた。
その後も続く揺れ。『余震がやまない』と怯える都民。それは確かに余震だった。
やっとのことで、NHKを始め各局が大阪や名古屋などの放送局から報道を始め、政府も『緊急非常事態宣言』を発し、閣議を開き、対応を急いだ。
都政を預かり、この災害に対応する責任は小池百合子都知事にあったが、都庁が被災し、機能麻痺の状態で、対応は遅れた。防災服に身を包んだ小池都知事が、記者会見に臨み、都民に冷静な対応を求めた。
しかし、東京都選出の野党議員や、落選し浪人中の前議員などが、被災した都内各所で、小池都政への批判を展開していた。確かにその通りと思わせる内容はあったが、多くの都民は『今更、言っても』と冷めていた。
そんなことより、支援物資と避難所の改善を求める都民が圧倒的に多かった。それにまして、治安の悪化が問題となっていた。海外からの不法移民が徒党を組んで、商店や店舗、住宅を略奪していた。警察機構はそれを鎮圧するために出動していたが、鎮圧はできなかった。
大正の関東大震災のときと同じ状況だった。略奪に強姦。事件が続発し、救助も災害支援もできない状況。燃え上がる火の手。明らかに災害後に、事件を起こし証拠隠滅のために放たれた火の手。二月の乾燥した空気も相俟って、燃え広がっていった。
都民が目にしたのは惨憺たる都内の様子だった。あちらこちらで火事が発生し、黒煙が上がっていた。時間帯が早朝で、火の手は少なかったのは幸いだったが、消火活動の可否は地域によって差があった。
そこに、またも揺れが来た。前の揺れから4時間。午前8時半頃に発生した揺れ。突き上げるような感覚はなく、大きく横に揺れた。
この揺れで、倒壊を逃れていた建物の何割かがゆっくりと揺さぶられ、ゆっくりと崩れ落ちた。
この揺れは、余震?都民の多くはそう感じていた。しかし、それは、違った。
東京からは遥か彼方、日向灘で発生した地震が伝わってきたものだった。マグニチュード7クラスの大地震が日向灘で発生し、津波が発生していたが、その情報は、先に発生した震災で麻痺していた在京キー局では報道されず、政府も機能を停止しており、都民にはその揺れが余震として感じ取られていた。
その後も続く揺れ。『余震がやまない』と怯える都民。それは確かに余震だった。
やっとのことで、NHKを始め各局が大阪や名古屋などの放送局から報道を始め、政府も『緊急非常事態宣言』を発し、閣議を開き、対応を急いだ。
都政を預かり、この災害に対応する責任は小池百合子都知事にあったが、都庁が被災し、機能麻痺の状態で、対応は遅れた。防災服に身を包んだ小池都知事が、記者会見に臨み、都民に冷静な対応を求めた。
しかし、東京都選出の野党議員や、落選し浪人中の前議員などが、被災した都内各所で、小池都政への批判を展開していた。確かにその通りと思わせる内容はあったが、多くの都民は『今更、言っても』と冷めていた。
そんなことより、支援物資と避難所の改善を求める都民が圧倒的に多かった。それにまして、治安の悪化が問題となっていた。海外からの不法移民が徒党を組んで、商店や店舗、住宅を略奪していた。警察機構はそれを鎮圧するために出動していたが、鎮圧はできなかった。
大正の関東大震災のときと同じ状況だった。略奪に強姦。事件が続発し、救助も災害支援もできない状況。燃え上がる火の手。明らかに災害後に、事件を起こし証拠隠滅のために放たれた火の手。二月の乾燥した空気も相俟って、燃え広がっていった。

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