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凋落の蜜:隣人と淫乱人妻
第9章 溶けていく人妻の心(6)
「最初は、人混みの中で一瞬だけ触れ合う指先や、誰にも気づかれないように交わす視線だけで満足していたはずだった。それがいつしか、人目を忍んで会う場所を求め、このガーデンライトの光が差し込む暗い部屋で、私たちは、しばしば抱き合うような関係へと堕ちていった。
会うたびに「これが最後よ」と自分に言い聞かせながら、互いの肌の温もりを知るたびに、その決意は脆くも崩れ去る。積み上げられた嘘と、誰にも言えない秘密の時間は、いつの間にか私たちの日常を蝕み、この背徳的な抱擁なしでは生きていけないほどに、二人を深く結びつけてしまっていた。
ガーデンライトの暖かい光が、カーテンの隙間から細い帯のように差し込む暗い部屋。その微かな光の中で、私たちは裸のまま、何度も、深く抱き合った。
近隣には、彼の帰りを待つ「奥さん」がいる。その存在を意識するたびに、肌が粟立つような恐怖と、それ以上に抗いがたい悦びが全身を駆け巡る。彼と肌を重ねることは、そのまま誰かの幸せを無慈悲に踏みにじる行為であり、その残酷さが、かえってこの抱擁を甘美な毒へと変えていた。
互いの肌は汗ばんでぴたりと吸い付き、密着した胸の奥からは、自分のものではないはずの鼓動が、まるで一つの生き物のように響き渡っている。指先が背中の柔らかな曲線をなぞるたび、その確かな存在感と熱量に、頭の芯が痺れるような感覚に陥った。
身体が心地よく重く、このまま深い眠りの中に溶けてしまいそうな気分になってくる。
「しまった」。 静寂を破って、私は思わず大きな声を出してしまった。
「びっくりするやん。どうしたん?」
彼が首筋に顔を埋めたまま、掠れた声で囁く。その熱い吐息が肌を撫で、先ほどまでの甘美な余韻が、一気に緊張感へと塗り替えられた。
「だって、部屋の電気消えているところ、奥さんに見られたら……ああ、ヤバい」
口にした「奥さん」という言葉が、一気に現実の重みを突きつけてくる。外の静けさが急に恐ろしくなり、窓の外に広がる暗闇が私たちを監視しているような錯覚に囚われる。しかし、彼の手が再び私の腰を引き寄せると、その恐怖さえもが甘い刺激となって全身を駆け巡った。
でももう、後の祭り。このまま全てが露見し、壊れてしまったとしても構わない――そんな自暴自棄な情熱が、罪の意識を深く沈めていく。 どうなっても知らないわ。
会うたびに「これが最後よ」と自分に言い聞かせながら、互いの肌の温もりを知るたびに、その決意は脆くも崩れ去る。積み上げられた嘘と、誰にも言えない秘密の時間は、いつの間にか私たちの日常を蝕み、この背徳的な抱擁なしでは生きていけないほどに、二人を深く結びつけてしまっていた。
ガーデンライトの暖かい光が、カーテンの隙間から細い帯のように差し込む暗い部屋。その微かな光の中で、私たちは裸のまま、何度も、深く抱き合った。
近隣には、彼の帰りを待つ「奥さん」がいる。その存在を意識するたびに、肌が粟立つような恐怖と、それ以上に抗いがたい悦びが全身を駆け巡る。彼と肌を重ねることは、そのまま誰かの幸せを無慈悲に踏みにじる行為であり、その残酷さが、かえってこの抱擁を甘美な毒へと変えていた。
互いの肌は汗ばんでぴたりと吸い付き、密着した胸の奥からは、自分のものではないはずの鼓動が、まるで一つの生き物のように響き渡っている。指先が背中の柔らかな曲線をなぞるたび、その確かな存在感と熱量に、頭の芯が痺れるような感覚に陥った。
身体が心地よく重く、このまま深い眠りの中に溶けてしまいそうな気分になってくる。
「しまった」。 静寂を破って、私は思わず大きな声を出してしまった。
「びっくりするやん。どうしたん?」
彼が首筋に顔を埋めたまま、掠れた声で囁く。その熱い吐息が肌を撫で、先ほどまでの甘美な余韻が、一気に緊張感へと塗り替えられた。
「だって、部屋の電気消えているところ、奥さんに見られたら……ああ、ヤバい」
口にした「奥さん」という言葉が、一気に現実の重みを突きつけてくる。外の静けさが急に恐ろしくなり、窓の外に広がる暗闇が私たちを監視しているような錯覚に囚われる。しかし、彼の手が再び私の腰を引き寄せると、その恐怖さえもが甘い刺激となって全身を駆け巡った。
でももう、後の祭り。このまま全てが露見し、壊れてしまったとしても構わない――そんな自暴自棄な情熱が、罪の意識を深く沈めていく。 どうなっても知らないわ。

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