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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第43章 逃げ切れない平日の甘い攻防~水曜~午前編
8時50分 神奈川支店 13階 ロッカールーム
フロアに入った瞬間、彩香の視線が凍りついた。
健治さんがフロア出入口のすぐ近くに立っていた。
他部署の既存建設DX部の渡辺課長と、何か真剣に話し込んでいる。
渋い横顔と、朝の光に照らされた広い肩幅が、彩香の目にまぶしく映った。
(……また……すぐ近く……!)
彩香は心の中で悲鳴を上げた。
間抜けだと自覚しつつも、逃げ場を失った彼女は、浅川さんと別れて自分の席へと急いだ。
自席に座った彩香は、PCの電源を入れるふりをしながら小さく縮こまった。
耳が熱く、顔が赤いのが自分でもわかる。
(……本当に間抜け……
なんで、わざわざ健治さんの近くを通るようなタイミングで入っちゃったの……)
チラリと視線を上げると、健治さんがこちらを見ているような気がして、
彩香は慌てて画面に視線を落とした。
肩をびくっとさせ、好き避けモード全開でキーボードに指を置くが、
ほとんど文字を打てていない。
隣の小田さんが心配そうに声をかけてきた。
「中山さん……朝から顔赤いけど大丈夫?」
「……だ、大丈夫です……ちょっと、急いで来たから……」
彩香はぎこちない笑顔で誤魔化しながら、心の中で繰り返した。
(……今日は絶対に、健治さんに近づかない……
近づいたら……また、溶けちゃう……)
フロアに入った瞬間、彩香の視線が凍りついた。
健治さんがフロア出入口のすぐ近くに立っていた。
他部署の既存建設DX部の渡辺課長と、何か真剣に話し込んでいる。
渋い横顔と、朝の光に照らされた広い肩幅が、彩香の目にまぶしく映った。
(……また……すぐ近く……!)
彩香は心の中で悲鳴を上げた。
間抜けだと自覚しつつも、逃げ場を失った彼女は、浅川さんと別れて自分の席へと急いだ。
自席に座った彩香は、PCの電源を入れるふりをしながら小さく縮こまった。
耳が熱く、顔が赤いのが自分でもわかる。
(……本当に間抜け……
なんで、わざわざ健治さんの近くを通るようなタイミングで入っちゃったの……)
チラリと視線を上げると、健治さんがこちらを見ているような気がして、
彩香は慌てて画面に視線を落とした。
肩をびくっとさせ、好き避けモード全開でキーボードに指を置くが、
ほとんど文字を打てていない。
隣の小田さんが心配そうに声をかけてきた。
「中山さん……朝から顔赤いけど大丈夫?」
「……だ、大丈夫です……ちょっと、急いで来たから……」
彩香はぎこちない笑顔で誤魔化しながら、心の中で繰り返した。
(……今日は絶対に、健治さんに近づかない……
近づいたら……また、溶けちゃう……)

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