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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第26章 父の日の前夜 ~夢の余韻(start-2day)~ 彩香編①
友達の反応彩香の数少ない親友——
高校時代からの幼馴染で、横浜に住む琴音には、LINEで少しずつ打ち明けた。

琴音の返信は素早かった。

琴音:
彩香、前に「重くて怖い」って泣きながら相談してきたよね!?
大丈夫なの!?


彩香は正直に返した。


彩香:
怖い部分はあるよ。でも、逃げてみたらもっと寂しかった……。
健治さん、甘えさせてくれるし、守ってくれるの。

琴音:
……正直、ちょっと心配。
大内さん、47歳で課長さんだったよね? 保護欲すごいって言ってたじゃん。
彩香が可愛いからって束縛しすぎたらどうするの?
でも、彩香が幸せならいいよ。
ただ、いつでも逃げられる準備だけはしといてね。
私もいつでも迎えに行くから!



他の高校や専門学校時代の友達には
「大阪で彼氏と同棲始めた」とだけぼかして伝えた。

みんな一様に驚きつつ、「彩香が選んだなら応援する」と温かい言葉をくれたが、
年が離れていることや、急に退職して逃げた経緯を知らないため、
軽い羨望混じりの反応が多かった。




夜、健治さんが大阪に戻ってきて、彩香はキッチンで料理をしていた。
健治さんは後ろからそっと抱きつき、彩香の細い腰に手を回す。

「今日は何作ってる?」

「健治さんの好きな煮物と、唐揚げ。……甘えていいですか?」

彩香が上目遣いに見上げると、健治さんの鋭い眼差しが一瞬優しく溶けた。

「ああ、甘えろ。俺が全部受け止めてやる」

彩香は彼の厚い胸板に背中を預け、目を閉じた。


怖さはまだ完全に消えていない。


でも、この逞しい腕の中にいる安心感と、甘えたいという自分の気持ちを、
ようやく素直に受け入れられた。

大阪の夜は、まだ少し肌寒かった。


しかし二人の同棲は、再び静かに、しかし確実に動き始めていた。
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