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愛と犠牲の果て~人妻を堕とす愛人契約~
第97章 二十歳の男との悪夢の約束
どうにか雄一と共に帰宅したものの、澪の心は休まる暇がなかった。時雨崎との密会を雄一に隠し通すためには、自分一人の力ではどうしようもなかった。明後日の夕方、会社を抜け出して時雨崎の元へ向かうための「正当な口実」が必要だったのだ。
夜になり、ようやく雄一がお風呂に入り、浴室からシャワーの水音が聞こえてきたのを見計らって、澪は誰もいない静かなリビングへと向かった。薄暗いリビングのソファーに腰掛け、自身の携帯電話を握り締めると、意を決して鬼頭の個人携帯へと電話をかけた。
呼び出し音が数回鳴った後、鬼頭の傲慢な声が繋がった。澪はリビングの静寂の中で声を潜めながら、時雨崎という男から会社に脅迫の電話があったこと、引いては明後日の夕方に彼と会わざるを得なくなったことをすべて打ち明けた。
鬼頭ももちろん、時雨崎などという男のことは一切知らなかった。どこの馬の骨とも知れぬ若者の出現に眉をひそめるかと思いきや、返ってきたのは、拍子抜けするほど余裕に満ちた高笑いだった。
『くくく……はっはっは! 時雨崎? 誰だそれは。そいつもお前のカラダが目当てか。いいだろう、明後日そいつに抱かれてくるがいい』
鬼頭の口調には、他者を圧倒する絶対的な強者の余裕だけが満ち溢れていた。
『お前が誰とセックスをしようが、誰にその肢体を貪らせようが、お前が私の絶対的な愛人であるという事実に変わりはない。時雨崎ごときがどれほどお前を欲しがろうと、私のこのペニスとお前の身体に叩き込んだ圧倒的なテクニックの前に、その小僧の愛撫など児戯に等しい。お前のナカも外も、本当に狂わせることができるのはこの私だけだ。その男に少しばかり突かせたところで、私の優位は揺るぎもしないのだよ』
鬼頭の言葉には、自身の肉体と性技に対する、歪んだ絶対的な自負があふれていた。彼は二十歳の時雨崎をライバルとすら見做しておらず、ただ己の所有物を一時的に他人に貸し出すかのような尊大さで言い放った。
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