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シアター"名画座"で逢いましょう
第2章 セックスレスの佳純
『ひゃあ~!!』
欲求不満の女とて、男の好みはある。
誰でもいいから気持ちよくさせてもらいたいという訳ではない。
時に肥満体の男は佳純が一番苦手とする体型だったのだ。
太ももを撫でるずんぐりむっくりの手…
指先が遠慮なしに内ももを掠めるとゾゾゾっと寒気がした。
「おや?寒いのかい?鳥肌になってるじゃないか」と男の手は愛撫ではなく、温めるようにしっかりと撫でてくれる。
『悪い人ではないんだわ…』
そう思うと、薄暗いシアターの中なんだから、この太ももを撫で回す男が太っていようが痩せていようが、体型をまじまじと見なくて済むことが幸いだった。
『そうよ、今からホテルに行ってお互いの裸を見せ合う訳じゃなし、この手は単なるオナニーグッズだと思えばいいんだわ』
そう思うと、一気に気分が楽になった。
それと同時に、セックスレスで冷えきった体がたちまち火照ってきて、気づくと佳純は股を広げて男の手を股間の奥に導こうとしていた。
「お互いに後腐れのない関係で気持ちよくなりましょうや」
パンストの上から男の指は佳純の割れ目を目指してくる。
「あん…!」
思わず声を漏らして、佳純は慌てて口を両手で塞いだ。
「声…出してもいいんですよ。
ここじゃ誰もが自分の事に必死で他人さんが何をしていようがお構いなしなんだから」
顔を近づけて耳元で囁かれると、耳たぶがカァ~っと熱くなるのがわかった。
暗がりでよかった…今の自分は、きっと茹でダコのように真っ赤になっているに違いなかった。

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