この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蜜会…春の舞い
第1章 春の舞い
4
「……ふぅ……ぅぅ………」
快感の海に沈み、彼の腕の中で微睡んでいると…
「なんか、電話が鳴ってたみたい……」
「え…」
「さっきさ…」
「え、あ、それは……」
「……………」
「ほ、ほら、黙って抜けてきたから、きっとみっちぃからかなぁ…」
そう呟きながら、ベッドサイドのバッグのスマホを確認しようと左手を伸ばす…
「え?」
すると彼は、伸ばしたわたしの左手を、傍らから掴み、自らの目の前にかざし…
指先を見つめてきた。
「ふぅん………」
そして、優しい目を向け…
「いい………の…か?」
そう、ひと言呟く。
「え…」
その彼の目は…
わたしの嘘に気づいた目。
「いや、ほら……」
「ぁ…………」
その薬指には…
長年の、ううん、今朝までの痕がしっかりと浮かんでいた。
「………………」
「……う……ん……い、いいの…………」
「………………」
彼は、ジッとわたしの目を見つめ…
「………そう……か…………」
そう、静かに呟いた。
ブー、ブー、ブー………
「あ…」
すると再び、バッグの中が震え…
わたしは、それを黙って見つめる。
「いいのか」
「え、あ、う、うん、どうせみっちぃからだから…
めんどうだし…さ………」
だけど…
それも、わたしの嘘。
だって、彼女とは20年ぶりの再会だから…
まだ、電話番号の交換もしていないから…
ふと、窓に目を向けると…
夜景が煌めく夜空にひらひらと…
散った桜が、春の夜風に舞っていた……
蜜会…春の舞い 終。
春の揺れへ続く。
春の舞い
ひらひらごとに
揺れし心
すまし顔さえ
熱を孕みて
「……ふぅ……ぅぅ………」
快感の海に沈み、彼の腕の中で微睡んでいると…
「なんか、電話が鳴ってたみたい……」
「え…」
「さっきさ…」
「え、あ、それは……」
「……………」
「ほ、ほら、黙って抜けてきたから、きっとみっちぃからかなぁ…」
そう呟きながら、ベッドサイドのバッグのスマホを確認しようと左手を伸ばす…
「え?」
すると彼は、伸ばしたわたしの左手を、傍らから掴み、自らの目の前にかざし…
指先を見つめてきた。
「ふぅん………」
そして、優しい目を向け…
「いい………の…か?」
そう、ひと言呟く。
「え…」
その彼の目は…
わたしの嘘に気づいた目。
「いや、ほら……」
「ぁ…………」
その薬指には…
長年の、ううん、今朝までの痕がしっかりと浮かんでいた。
「………………」
「……う……ん……い、いいの…………」
「………………」
彼は、ジッとわたしの目を見つめ…
「………そう……か…………」
そう、静かに呟いた。
ブー、ブー、ブー………
「あ…」
すると再び、バッグの中が震え…
わたしは、それを黙って見つめる。
「いいのか」
「え、あ、う、うん、どうせみっちぃからだから…
めんどうだし…さ………」
だけど…
それも、わたしの嘘。
だって、彼女とは20年ぶりの再会だから…
まだ、電話番号の交換もしていないから…
ふと、窓に目を向けると…
夜景が煌めく夜空にひらひらと…
散った桜が、春の夜風に舞っていた……
蜜会…春の舞い 終。
春の揺れへ続く。
春の舞い
ひらひらごとに
揺れし心
すまし顔さえ
熱を孕みて

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


