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『春の嵐』
第3章 序章。
特に嫉妬を集める理由は、恵樹がずば抜けているわけではないこと。

イケメン男子というほど、イケメンでもない。運動神経が良いのかといえば、まあまあという感じ。成績優秀かといえば、それほどでもない。

男子たちからすれば、なぜ、アイツなのか・・・。

その原因は、すべて梨々香。梨々香という学年のアイドルが、小学一年生のときに、毎朝、ハグして、

「可愛い」

と、連呼していた男子が恵樹。そして、そのまま、『学年の弟』と呼ばれる存在になっていた。その梨々香の言葉や、女子の内で広まった『学年の弟』という呼称が、いつまでも女子たちの脳裏に残り、梨々香が離れても、梨々香から奪った男子という大事な存在として恵樹は、三人を中心に女子の中では生きていた。

かと言って、梨々香が、恵樹を忘れたわけではなかった。三人を中心とした女子に囲まれている恵樹を離れたところからチラッと見ては、カラダが疼いていた。

生まれて初めて抱きしめ、抱きしめられた男の感覚というものは、そう簡単には抜けないものらしい。

まして、それが教員による指導で失った感覚だったからかもしれない。引き裂かれた関係。ずっと抱き合いっていたかったのに、

「ここは幼稚園ではないのよ。いい加減にしなさい」

と、言った担任の顔。若い女性教師。今はわかる。アレは嫉妬だったのだと。夫に抱かれない女の嫉妬。でも、あの時はわからなかった。

先生は、先生。その指導には従うべきだと思ってしまった。

梨々香は後悔していた。毎朝のハグをしなくなって、気が付いた時には、恵樹との間に距離ができてしまっていた。そして、その間に、あの三人が・・・。

気が付いた時には手遅れだった・・・。

今は、こうして遠目に見るしかない・・・。視線は微かにすれ違う。

でも、恵樹の視線に気が付くと、睨んでしまう・・・。

そして、哀しそうな顔をする恵樹を見ると、目を伏せる日々だった。
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