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2026 人質交換を託された女 (上巻)
第4章 スマートマウス (1)
更衣室の扉が開き、体の中に刻まれた記憶が、体を左右に揺すらせる。体は次なる折衝を強く意識し、下腹部に熱が帯びていく。そこが締め付けられる感覚に、猿ぐつわの布に熱い吐息を「ふぅ…」と吐き出してしまう。拒絶したいはずなのに、体は滑らかに全身に縄を感じ、ミシミシと音を立てて、私の居場所を男に教えているようだった。
体の裏切りに『何を期待しているの…』と心はムチを打つが、嫌悪感にも似た感情に、心臓が暴れ出していた。暗く狭いロッカーの中で自分の心音と、男の足音に耳を澄ませ、首が自然と反って、絶望を味わっていた。
足音がロッカーの前で止まった。沈黙が支配していた。鉄の板の向こうには男がいる。互いに息を潜めているようだった。
カチャリ…という解錠の音がし、男の手がロッカーの取手に掛かる。扉が開くと同時に流れ込む、更衣室の冷えた空気。しかし、それ以上に冷徹な男の視線が、拘束された体のラインを、肌を舐めるように肩から腰、そして剥き出しの脚へとゆっくりと這っていく。言葉を交わす段階はすでに終わり、今の私は男にとって、ただ眺め、慈しみ、あるいは検品すべき獲物になっていた。
体の裏切りに『何を期待しているの…』と心はムチを打つが、嫌悪感にも似た感情に、心臓が暴れ出していた。暗く狭いロッカーの中で自分の心音と、男の足音に耳を澄ませ、首が自然と反って、絶望を味わっていた。
足音がロッカーの前で止まった。沈黙が支配していた。鉄の板の向こうには男がいる。互いに息を潜めているようだった。
カチャリ…という解錠の音がし、男の手がロッカーの取手に掛かる。扉が開くと同時に流れ込む、更衣室の冷えた空気。しかし、それ以上に冷徹な男の視線が、拘束された体のラインを、肌を舐めるように肩から腰、そして剥き出しの脚へとゆっくりと這っていく。言葉を交わす段階はすでに終わり、今の私は男にとって、ただ眺め、慈しみ、あるいは検品すべき獲物になっていた。

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