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海に漂う星屑のように
第2章 宗像師月
☆☆☆
一般人にとっては、まだ、警察といえば『刑事』っていう思いがあるだろうが、警察官にとって、刑事はさほど魅力的な仕事ではなくなりつつある。

多くの事件を抱え、一度ヤマが起これば、どんな用事があっても仕事を優先せざるを得ない。何日も家に帰れないことなんてザラだし、やったこと全てが報われるわけでもない。何より一番大きいのは、生活するための時間をろくに取れないことだ。

『サインをお願いします』

白い、四角いメモ用紙に、たった一行、そう書いてあった。
その横には、彼女のサインだけがしてあった離婚届
子どもの親権は彼女、とすでに記載が成されていた。

笑えた

ただ、笑えた。

いったい、これ、何日ここにあったんだよ・・・
そう思ったからだ。

久しぶりに帰った自宅。
社宅の部屋はがらんとしていた。
生活の温度ごと、一切合切、なくなっていて、
ただ冷たい空間だけがそこにあった。

笑って、笑って・・・泣いた俺は、
気づいたら、その手紙を破り捨てていた。
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