この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
海に漂う星屑のように
第1章 大事な手紙
☆☆☆
「コーヒーでいいか?」

さっきの騒ぎですっかり体が冷えてしまった俺は、男を誘ってパークのベンチに座った。ついでに、その横にある自販機で缶コーヒーを買う。

プルタブを開けて、飲んだ男が一言、言った。
「苦い・・・」

ブラックコーヒーはお気に召さなかったらしい。
俺は自分がブラックだったもので、つい、同じものを買ってしまったが、好みを聞くべきだったか?

「ブラック飲めねえのか?」
「いや、んなことない」

手を暖めるみたいに、両手で缶を持つその男は、背を曲げて、まるでしょんぼりした子犬みたいに見えた。

「すまない・・・あれ、大事だったんだよな?」
遅ればせながら、まだちゃんと謝ってなかったのを思い出して、俺は男の横に腰を下ろしてそう言った。
「もう、いいって言ってんだろ」

きれいな顔をした男は、割と乱暴にそう答える。
ただ、その目は・・・なんというか、すごく、泣きそうに見えた。
なにか、深い事情が、あるもの・・・だったんだろうな。

なんと言っていいかわからずに、俺は『そうか』とだけ答えて、ベンチの背もたれに背を任せるようにのけぞり、空を見上げた。

ああ・・・タバコ吸いてぇ・・・

男はちびちびとコーヒーを飲んでいる。
そのたびに顔をしかめているところを見ると、本当はよほど苦いのが苦手らしい。

「ありがと」

不意に男が言った。

ん?何がだ?

一瞬何を言われてるかわからなかった。身体を起こして、そいつの顔を見ている。
そいつは、真っ直ぐ前を見ていた。
その目はやっぱりどこか、寂しそうだった。

「なにが?」
つい、言ってしまった。あ、こりゃまたきついお言葉が返ってくるぞと身構えたが、意外なことに、彼は少しトーンを落とした口調で言っただけだった。

「取ろうと・・・してくれた」
ポツリと言う。

そんなところから、ぽつりぽつりと、彼が話を始めた。
/26ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ