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海に漂う星屑のように
第3章 海を見下ろす
「海・・・広いね〜・・・」
いつの間にか、てっぺん近くまで上がったカーゴ。
陽菜多が、また遠くに視線を投げる。
全面ガラス張りのそこからは、確かに彼が言うように、広い海が一望できた。
「ああ」
広い・・・たしかに俺もそう思った。
地上の小さいことがどうでも良くなるほど、それは一種非現実的な光景にも思えた。
そして、俺達を乗せたカーゴは、
観覧車の頂点に達しようとしていた。
一番、高いところから見る海は、やっぱりどこまでも広い・・・
なんて思った時、
「ねえ、・・・キスしよっか?」
不意に陽菜多が言った。
その目は真剣で、
俺に逃げ場を与えないほどのまっすぐさで、
見つめてきていた。
時が、再び凍りつく。
ぎゅっと、心臓が掴まれたような感触。
ドクンと血流が一気に脳に逆流したようで、俺は息を詰めてしまう。
そのまま、カーゴが静かに頂点を通り過ぎた。
ぷっ
陽菜多が吹き出した。
「なーんてね、冗談・・・おにーさん、本気にしちゃった?
俺、襲われちゃう!?」
わざとらしく自分の身体を抱き締めるようにして、
ははははと彼は笑った。
「あ・・ああ・・・だな。んなこと言ってっと、襲っちまうぞ」
な、何だ今のは・・・
すうっと胸の奥が冷たくなるほどびっくりしたぞ・・・。
なんとか、俺も陽菜多の言葉に合わせることができた。
その俺の言葉にまた、ふふふと陽菜多が笑った。
俺も、笑った。
ぎこちないながらも、なんとか再び動き出す空気。
そんな中、再び遠くの海を見下ろしていた陽菜多が、ポツリと言った。
「冗談・・・ですよーだ」
観覧車はゆっくりと、降りていく。
空の藍が少しずつ、濃くなっていった。
いつの間にか、てっぺん近くまで上がったカーゴ。
陽菜多が、また遠くに視線を投げる。
全面ガラス張りのそこからは、確かに彼が言うように、広い海が一望できた。
「ああ」
広い・・・たしかに俺もそう思った。
地上の小さいことがどうでも良くなるほど、それは一種非現実的な光景にも思えた。
そして、俺達を乗せたカーゴは、
観覧車の頂点に達しようとしていた。
一番、高いところから見る海は、やっぱりどこまでも広い・・・
なんて思った時、
「ねえ、・・・キスしよっか?」
不意に陽菜多が言った。
その目は真剣で、
俺に逃げ場を与えないほどのまっすぐさで、
見つめてきていた。
時が、再び凍りつく。
ぎゅっと、心臓が掴まれたような感触。
ドクンと血流が一気に脳に逆流したようで、俺は息を詰めてしまう。
そのまま、カーゴが静かに頂点を通り過ぎた。
ぷっ
陽菜多が吹き出した。
「なーんてね、冗談・・・おにーさん、本気にしちゃった?
俺、襲われちゃう!?」
わざとらしく自分の身体を抱き締めるようにして、
ははははと彼は笑った。
「あ・・ああ・・・だな。んなこと言ってっと、襲っちまうぞ」
な、何だ今のは・・・
すうっと胸の奥が冷たくなるほどびっくりしたぞ・・・。
なんとか、俺も陽菜多の言葉に合わせることができた。
その俺の言葉にまた、ふふふと陽菜多が笑った。
俺も、笑った。
ぎこちないながらも、なんとか再び動き出す空気。
そんな中、再び遠くの海を見下ろしていた陽菜多が、ポツリと言った。
「冗談・・・ですよーだ」
観覧車はゆっくりと、降りていく。
空の藍が少しずつ、濃くなっていった。

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