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エロ本を拾っただけなのに <女子高生・優香>
第16章 《春の雪解け》
その夜。優香は鏡の前に立っていた。
手には、パンパンに膨らんだコンドーム。

「……さとるさん」

優香は意を決して、ゴムの先端の膨らみを口に含んだ。
ツルリとしたラテックスの感触。
舌の上で転がすと、中身の液体がタプタプと揺れるのがわかる。

(ここに、さとるさんが詰まってる)

優香は目を閉じ、奥歯でゴムの膜を強く噛んだ。

ブチンッ。

鈍い音と共に、薄い膜が破れた。
瞬間。

「んっ!?」

口の中に、生温かい液体が一気に飛び出してきた。
勢いよく舌を叩き、喉の奥へと直撃する。
苦味。塩気。そして強烈な生臭さ。
口内という密室で暴発したそれは、優香の逃げ場を完全に塞いだ。

「んぐっ……ぅ……」

吐き出す暇もなかった。
優香は反射的に喉を鳴らし、溢れ出したそれを飲み込んだ。

「ごくっ……」

熱い塊が、食道を通り、胃袋へと落ちていく。
コンドームから飲むのではない。口の中で「射精」されたのだ。
そのあまりに生々しい感覚に、拒絶反応を起こす隙さえなかった。

「はぁ……はぁ……」

優香は破れたゴムを口から出し、荒い息をついた。
口の中に残る、鉄のような後味。
それは決して美味ではなかったが、体内の粘膜すべてが彼の色に染まったような、凄まじい充足感が優香を襲った。

「飲めた……。さとるさん、私、飲めたの……」

優香は涙目で、鏡の中の自分に微笑みかけた。
長い冬が終わり、優香はついに、彼を受け入れるための最後の扉を開いてしまったのだ。
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