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エロ本を拾っただけなのに
第2章 《張り巡らされた罠》
「いいぞ、そのまま、そのまま……」

久しぶりの興奮に、全身の血が沸き立つような感覚を覚えていた。

「いい子だ、そのままバッグに入れろ、入れろ……よしっ!!」

モニターに向かって、思わず拳を握り締める。
画面の向こうには、ターゲットの少女が走り去っていく光景が映し出されていた。

「やっとだ。やっとここまで来た……」

録画が正常に保存されていることを確認しながら、その男は粘着質な笑みを浮かべていた。

   ◇

彼の名は滝本聡(たきもと さとる)。
41歳、独身。
彼は、この高齢者向けマンションの一室に住む男だ。

なぜ彼がここに住んでいるのか――それは、このマンションのオーナーが彼の実の両親だったからである。

定職に就いていなかった聡は、両親から管理人の仕事を頼まれた。
その報酬代わりとして、空いている部屋を自由に使って良いと言われ、聡はそれを快諾したのだ。

もともと聡は、36歳のときにセミリタイアしていた。
大学時代から始めた投資で成功し、30歳になる頃には、働かずとも生きていけるだけの不労所得を得ていたからだ。

それでも会社員を続けていたのには理由がある。
当時付き合っていた女性に「無職は嫌」と言われ、世間体を保つために働いていたのだ。

しかし、彼女の二股が発覚。
それをきっかけに、聡は会社を辞め、セミリタイアを決断した。

資産は十分にあり、結婚を見据えてマンションも購入済みだった。
あえて両親のマンションに入らなくとも、悠々自適の生活は約束されていた。

それでも彼が両親の誘いを受けたのには、二つの大きなメリットがあったからだ。

一つは、高齢の両親の近くに住むことで心配を減らせる点。
同居なら拒否したが、別室なら干渉されることもない。静かで快適な環境は、むしろ好条件だった。

そしてもう一つ――最大の理由は、近所に「星嶺女子高等学校」があることだった。
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