この作品は18歳未満閲覧禁止です
赤椿の島、青き恋~椿島の人魚たちへ
第2章 叶わぬ夢~憧れ~
それぞれ事情は違えども、庇護してくれる家族を失ったか、或いは逆に家族に売り飛ばされたか、とにかく自らの糊口を凌ぐために遊廓に身を沈めたのだ。
刹那、幼い香蘭の心にストンと落ちてきた想いがあった。それは、もう自分はここ(苦界)で生きてゆくしか道はないのだという諦めだった。死ぬことさえ許されないなら、もう今よりは前だけを見つめて生きてゆくしかない。その先に残酷な宿命が待っているのだとしても、進むしかないのだ。