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第1章 発覚

これで典子を問い詰める事と出来るが、充分な証拠にはならない、後は写真か映像が欲しい。

(これはプロに頼むしかないだろうな)
帰りが遅くなる事を出勤前に典子に言い、出社後二駅過ぎの町にある興信所に出向き、興信の依頼をした。
先ず、典子の素行を調べて貰った。1週間後、典子の相手が判った。
噂どおり中学の教師で住所も調べてくれた。
仕事上、教育委員会には学校関係者の名前が資料で置いてある。簡単に見つかった。
　典子と同い歳で中学校の体育教師の後藤篤志と言うらしい。住所も調べて貰ったのと一致して電話番号も分かった。
興信所は相手の家の確認と車にGPSを付けて、逐一動きを監視。特に学校の帰り時間には車を追跡し、典子と会う所をカメラに納めると言う。あらかじめ典子の今月のシフト表をコピーして渡した。

興信所からの結果を待つ間、俺は典子への復讐というか、お仕置きを考えその道具を買い求めた。今は通販で簡単に秘匿で手に入る。

　そして20日後興信所から連絡が来た。

　出されたのはこの興信所がある街の外れのラブホテルで2人が入る鮮明な写真と出てくる写真と別れ際車内でキスをしている写真がかなりの枚数と時系列で事細かく2人の行動が記録されている。
依頼を受けて調査してから2週間程で3回出会っていたらしく、調査も興信所の近くという事もあり、かなりスムーズに調査が出来たようだ。
興信所によれば、相手にも奥さんと子供が居て、典子と後藤は高校の同級生でだったようだ。
ここまで調べて怒りが込み上げるかと思ったが、意外にも冷静でいられる自分がいた。
不倫相手の後藤には当然ながら慰謝料を請求することして、裁判所で手続きを行った。