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第6章 第６話　校長先生“鈴木”

　ついに土曜日になり、今日は午前中だけなんで嬉しいなぁと思いながら愛美は登校する。

　学園につき靴箱の扉を開けると、なにか手紙が入っていた。
　そこには、こんな事が書いてあった。差出人は校長先生だ。
『おはよう、愛美さん
　君は我が学園の誇りのような生徒ですよ。
　なので、ランチに誘いたいと思います。
　本日は半日なので、授業が終わったら校長室へ来てください。
　待っています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　校長：鈴木』

　愛美はビックリしたが、校長じきじきの誘いとあっては従わざるをえないなぁと思った。

　午前の授業が終わり、生徒達は帰路についていく。
　そんな中、愛美は一人校長室へ向かった。
校長室の前でノックをすると、中から「はい、どうぞ」と返事があった。
扉を開け中へ入ると、でっぷり太った、禿げ頭の校長がディスクに向かっていた。
「初めまして、愛美です」
「よく来てくれたね」、「さぁ、緊張しないでソファーへ座りなさい」と手招きされた。
テーブルの上には、ステーキとライス、そしてスープが並んでいる。
さすが校長だ、贅沢なランチだなぁ　と愛美は思った。

　校長は椅子から立ち上がると、愛美の正面ソファーへ移動した。
「君の評判は、先生方から聞いていますよ」、「噂通りのベッピンさんだなぁ」
「そんなことないですよ」と照れながら愛美が答える。
「まぁ、ランチでも食べながら、お話を聞かせてくれ」と食事を促された。

「わぁ、このステーキ美味しいです」と愛美。
「そうだろ？、君のために松坂牛を奮発しちゃったんだよ」
「それは、ありがとうございます」

（中略）