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映える恋(短編集)
第1章 鍵の音
玄関のドアを閉めたとき、外の冷たい空気がふわりと切り離された。鍵がカチリと鳴る音が、思ったよりも柔らかく響いて、それだけで胸が熱くなる。まるで、世界が少しだけ許してくれたみたいな、そんな音だった。
「……帰りたくない、なんて言ったら変ですか?」
優衣がそう呟いたのは、ドアの前。まだコートのまま、スカーフの端を指でくるくると巻いていた。彼女の目は少し潤んでいて、だけどどこか遠くを見るような曖昧な色をしていた。
「変じゃないよ。むしろ……うれしい」
私の声が小さすぎたのか、それとも彼女が聞こえないふりをしているのか、わからなかった。でも、優衣の肩がわずかに緩んで、小さくうなずいた。それだけで十分だった。
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