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誰にも言えない、紗也香先生
第8章 審判不在

アリスの右手に握られていたのは、
しなやかなカーブを描いた――深紅のU字型の器具だった。
表面はつややかで、まるで陶器のように滑らか。
けれど、触れた瞬間にわかるのは、弾むような柔らかさと芯のある張り。
二つの先端は、どちらも形がわずかに異なる。
一方は丸みを帯びてやさしく、もう一方はやや長めで、奥へと誘う流線型。
まるで受ける者と、与える者が一体となった、二人で完成する構造だった。
そして、Uのカーブの部分にはわずかなしなりと弾力がある。
それが、差し込まれたふたりの内部で、呼吸するように互いを押し広げ、また引き寄せる。
まるで心臓の鼓動のように、静かに、しかし確実に。
アリスは、その“U”のラインを指先でなぞるようにして、
小さく唇を歪めた。
「ふふ……今度は、ふたりで繋がったまま、勝負ですね♡」
その声に、リザと私は、わずかに唇を離して見つめ合う。
だけど、まだキスの余韻が残る唇が、また自然に引き寄せられて……
ふたつの舌が、また絡まる。
“休憩”など、最初から約束されていなかったかのように。
しなやかなカーブを描いた――深紅のU字型の器具だった。
表面はつややかで、まるで陶器のように滑らか。
けれど、触れた瞬間にわかるのは、弾むような柔らかさと芯のある張り。
二つの先端は、どちらも形がわずかに異なる。
一方は丸みを帯びてやさしく、もう一方はやや長めで、奥へと誘う流線型。
まるで受ける者と、与える者が一体となった、二人で完成する構造だった。
そして、Uのカーブの部分にはわずかなしなりと弾力がある。
それが、差し込まれたふたりの内部で、呼吸するように互いを押し広げ、また引き寄せる。
まるで心臓の鼓動のように、静かに、しかし確実に。
アリスは、その“U”のラインを指先でなぞるようにして、
小さく唇を歪めた。
「ふふ……今度は、ふたりで繋がったまま、勝負ですね♡」
その声に、リザと私は、わずかに唇を離して見つめ合う。
だけど、まだキスの余韻が残る唇が、また自然に引き寄せられて……
ふたつの舌が、また絡まる。
“休憩”など、最初から約束されていなかったかのように。

