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隷婦 狙われた淫らな発情妻・実雅子 ~中出しの快楽に堕ちて~
第32章 再会
実雅子がこの公園にいることで、佐川はすべてを悟った。間違いない。実雅子は俺を忘れていなかった。ホストの話が出ただけで、この公園に来た実雅子の心のうちに、俺がいる。佐川は嬉しかった。

忘れずにいてくれるはずだという確信はあった。その一方で、勝手な思い込みではないかという疑念が心の隅にあったが、あっという間に払拭された瞬間だった。

「実雅子!」

大きくはないがハッキリとした声で実雅子に話しかけた佐川。

「どうしてここに?」

実雅子が佐川に訊ねた。

「そのまま、その言葉を返すよ」

と、佐川が答えた。

「べ、べつに」

と、慌てて答えた実雅子。

「素直になれよ。俺は、お前がここにいるんじゃないかって予感がしたから来たんだ」

と、佐川が話した。実雅子は、怪訝な顔で、

「どうして?」

と、聞いたが、

「それより、伝えたいことがあって」

と、佐川が実雅子の顔を見た。

「伝えたいこと?」

オウム返しのように聞いた実雅子。

「そう。ずっと謝りたかったんだ。今までのこと」

と、佐川が頭を下げた。何故という理由はないが、目が熱くなった実雅子。

「なによ、いまさら」

思っていることとは全く別の言葉が口をついて出た実雅子。と、同時に、再び思い出した。あの日のこと。

「いまさら、いまさら、もう、わたし、結婚しているから」

実雅子が立って俯いたまま、泣き出した。

「ごめん」

佐川にはそれしか言えなかった。

「彼女になってくれって言ったのに、人をその気にさせて無視して、中学高校大学、10年間、ずっと勉強と研究に没頭することで忘れようとしたのに」

と、実雅子が言った。佐川には言いたいことがわかった。俺が、声を掛けたから・・・。覚えている?って聞いたあのとき。

「『覚えている?』って忘れようとして、忘れられないでいるのに、なによ!『覚えている?』って。今だって、一人で思い出に浸っているのに、現れるなんて」

泣きじゃくりながら、佐川を睨む実雅子。
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