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女旅芸人衆の淫ら旅
第1章 第一章 医は妊術なり

納得できないと言いながらも
ブツブツと文句を言いながら良案は、ドクタースイフトの家屋を後にした。

「ドウヤラワカッテクレタカナ…」

うつむきながら猫背になりながら、トボトボと去って行く良案の身を案じて、ドクタースイフトは日本式に深々と彼の背中に向かって頭を下げた。

「サテ…オ瞭サン…アナタトモコレデオ別レデス」

ドクタースイフトは看護婦としての制服である白の割烹着を脱いでこの屋敷から去りなさいと告げた。

「はぁ?どうして私まで?
先生がアフリカに行くのなら、私もお供しますわ
先生には看護婦が必要でしょ?」

「良案ニモ言イマシタガ、アフリカガ、ドンナ国カワカラナイノデス。
ソンナトコロニオ瞭サンヲ連レテイケマセン」

「危ないところかも知れないけれど、それは覚悟の上です。
もとより身寄りのない私ですから、どこで命を落とそうとも構いません!」

「ダメデス!
アナタノ為ナンデス!」

「いやよ!私は先生から離れないわ!!」

出ていかされそうになるのを阻止するかのように
お瞭はドクタースイフトに抱きついた。
髪を纏めるための椿油の甘い香りがスイフトの鼻腔をくすぐる。

「ドンナ、感染症ガ、待チ受ケテイルカモワカラナインデスヨ」

「先生のおそばでこの命が尽きようともかまいません!
私は看護婦としてではなく一人の女として先生をお慕い申しております」

あふれでる涙をスイフトの細い指で拭われると
それを機に口づけを求めて、お瞭は顎を上げて目を閉じた。

「オ瞭サン…」

ドクタースイフトにしても、いつからかお瞭をナースとしてではなく女として意識していたので、二人は自然と口づけを交わした。
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