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心の中のガラスは砕けて散った
第9章 8月
「 タトーシールですか 」

遥の切れ長の目が 柔らかな光を浮かべ

「 ご主人様に 一生お仕えする証 」

「 社長 ? 」

切れ長の目が綾乃を見つめ頷く

「 二年前・・・ 」

思い出す様に 遥は遠くを見つめ
話し始めた

ご主人様と逢ったのは二年前 その時三年付き合っていた
彼氏と暮らしていたの 彼は結婚を望んで 私も彼と
結婚するのだろうと信じていた 思っていたのかな?
何処かで これで良いのだろうかと言う 不安を
不安が有ったのかも、取引先のパーティーに出る様に
その頃勤めていた会社の上司に言われて そこで
ご主人様と出会ってしまったの、会場で初めて逢った時
何も言わないで 私を私の目を、目の奥に
強い視線が注がれて 私動けなくなって

煩い位流れていた、バンドの音も、人の声も
無くなって、ご主人様に催眠術を掛けられたように
動けなくて、目が離せないまま、じっと目を合わせて
ご主人様が一言 

・・・この後・・・・
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