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心の中のガラスは砕けて散った
第7章 7月
「 貴方 今度の休みに、庭の茄子の添え木直して 」

綾乃は テレビを見ていた康二に声を掛け
昨日の早紀とのデートを思い返し小柄な裸が 
康二の下で悶え 快感に表情を歪めた
姿を思い返していた時に声を掛けられ
慌てて 返事を返して立ち上がった

「 茄子の添え木? 茄子が欲しいの? 」

康二は股間を前に出して 指を指し 
綾乃が笑い顔で

「 もうーーー 」

軽くお尻を叩き 康二は庭に出て 
倒れている添え木を刺し直し 
倒れかけた枝を立てて 添え木に結び直して 
玄関へ向かった

街灯の灯りだけが 住宅街を照らして 
人気の無い道を一人のサラリーマンが
歩いているのが見え 

こんな時間までご苦労様と 心の中で呟いて 
玄関のドアに手を掛けた時

「 成田さんですか? 」

康二は振り向いて 相手の顔を見ようとしたが 
街灯の光で顔が見えない 頷くと

「 山田です 家内の事で 」

康二の顔から血の気が引き 
返事に躊躇していると

「 此処で話しますか?私の声大きく成りますが 」

康二は 玄関の扉を開けて
男を向かい入れリビングへ
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