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やっと、逢えた
第5章 告白
「あの…どうって言われても…」と、
彼女は少し困惑した表情を浮かべた。


そりゃそうだろう。

彼女にしてみれば、
たまたま傘を渡したオトコが俺で、
たまたま昨夜、再会したばかりだ。


医者って言っても、
まだ、何も話はしていない。



それなのに親父は更に言葉を重ねる。


「こいつはね。
紫さんに出逢って、
一目惚れしたみたいで、
そりゃもう、大変だったんですよ」



「えっ?」

彼女はポカンとした顔で俺を観る。



「毎日、会えないかと、
出逢った駅の近くでお茶してたんですよ。
立派なストーカーというヤツですな」


なんてこと、言うんだよ。

と、イラっとしてしまう。
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