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雨が好き
第79章 扉

【扉】
蒼人さんのご実家での『新年会』を終えてから1週間が経った。
普段の生活の中でも、お正月特有の不思議なゆったりとした時間が、いつものそれに戻っていく。
蒼人さんと水際さんはお仕事が始まって、『みなと町』もすっかり通常営業。
いつものとおり、
午前中、モーニングのお客さんがきて、
お父さんがお料理を、私がフロアを。
ランチの時間は少しだけ混み合って、
一番人気のナポリタンは、今日も良く注文が入った。
私はいつものコーヒーを淹れて、
お給仕して、お会計。
テーブルの上をきれいにして、洗い物のお手伝い。
そんな時間が過ぎて、昼下がり。
ランチのお客さんがはけて、『みなと町』に一番静かな時間が訪れる。
「みなと、おやすみして、いいよ」
お父さんが言ってくれた。
窓の外を見ると、冬の柔らかい日差しが注いでいる。
外はスッキリと良い天気。きっと、お散歩日和だろう。
いつもなら、ここで私は、お出かけをする。
でも・・・
今日の、うううん、最近の私は、
なんとなく、ここでためらいを覚えていた。
蒼人さんのご実家での『新年会』を終えてから1週間が経った。
普段の生活の中でも、お正月特有の不思議なゆったりとした時間が、いつものそれに戻っていく。
蒼人さんと水際さんはお仕事が始まって、『みなと町』もすっかり通常営業。
いつものとおり、
午前中、モーニングのお客さんがきて、
お父さんがお料理を、私がフロアを。
ランチの時間は少しだけ混み合って、
一番人気のナポリタンは、今日も良く注文が入った。
私はいつものコーヒーを淹れて、
お給仕して、お会計。
テーブルの上をきれいにして、洗い物のお手伝い。
そんな時間が過ぎて、昼下がり。
ランチのお客さんがはけて、『みなと町』に一番静かな時間が訪れる。
「みなと、おやすみして、いいよ」
お父さんが言ってくれた。
窓の外を見ると、冬の柔らかい日差しが注いでいる。
外はスッキリと良い天気。きっと、お散歩日和だろう。
いつもなら、ここで私は、お出かけをする。
でも・・・
今日の、うううん、最近の私は、
なんとなく、ここでためらいを覚えていた。

