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天狐あやかし秘譚
第120章 十網九罠(じゅうもうきゅうわ)
☆☆☆
淡い月影が落ちる寝所。
生まれたままの姿の私を緋紅が優しく抱きしめてくれる。触れ合う場所が多くなればなるほど、私はより深く安堵し、心地よさに身体の芯から蕩けそうになる。
「君は美しいよ・・・水無・・・僕は君の全てを愛するよ・・・」
耳から流れ込む緋紅の声。
絡み合う二人の体。
緋紅の体温も、そこから立ち上る香りも、何もかもが私の心を柔らかくほどいていく。こんなに優しい性感が今まで私に与えられたことがあっただろうか・・・。
胸を優しく愛撫され、先端を摘まれると、唇からは女の声が漏れ出していく。その声すら緋紅は『可愛い声だね・・・水無』・・・そんなふうに言ってくれる。
体の奥の凍りついた何かが溶けていく。身体が開いて、もっともっと強い快感を感じるようになっていくみたいだった。
「お父さんと・・・全然・・・違う・・・」
緋紅の愛撫に比べて、父のそれがなんと自分勝手なものだったかと思い知った。『本当に優しい交わりがあることを知らなければいけない』・・・そう言った緋紅の言葉が真実だったのだと思い知る。
「水無・・・もうお父様のことを考えるのはこれきりにするんだ・・・。
今は僕との触れ合いだけを感じて。
・・・もっと、もっと、君を気持ちよくしてあげる。
君の身体がどんなに素晴らしいものかを、僕が教えてあげる。
さあ、もっと僕に身を任せるんだ・・・」
唇が塞がれる。遠慮がちに入り込んでくる舌を私は自身の舌先でそっと愛撫する。くちゅくちゅと混ざり合う唾液すら、甘く感じた。
緋紅の唇が私の耳たぶを食み、首筋を撫で、肩に落ち、胸をなぞる。そのたびに私の身体はあまりの気持ちよさに、生まれたての子鹿のように震えてしまっていた。
世界が彼から与えられる快感に収束していくみたいだった。いつしか私は彼の身体に手を回し、強く抱きしめ、その舌先が与えてくれる甘美な悦びに打ち震えていた。太ももに熱い彼の屹立が当たる。彼がそっと私の手をそれに導いた。
太く、脈打つそれ・・・。
ちょっと前には自分を蹂躙し、無理やりの快楽を焼き付けてくるばかりだったものなのに、緋紅についていると思うだけで、とてつもなく愛おしいように感じてくる。
「水無・・・?」
淡い月影が落ちる寝所。
生まれたままの姿の私を緋紅が優しく抱きしめてくれる。触れ合う場所が多くなればなるほど、私はより深く安堵し、心地よさに身体の芯から蕩けそうになる。
「君は美しいよ・・・水無・・・僕は君の全てを愛するよ・・・」
耳から流れ込む緋紅の声。
絡み合う二人の体。
緋紅の体温も、そこから立ち上る香りも、何もかもが私の心を柔らかくほどいていく。こんなに優しい性感が今まで私に与えられたことがあっただろうか・・・。
胸を優しく愛撫され、先端を摘まれると、唇からは女の声が漏れ出していく。その声すら緋紅は『可愛い声だね・・・水無』・・・そんなふうに言ってくれる。
体の奥の凍りついた何かが溶けていく。身体が開いて、もっともっと強い快感を感じるようになっていくみたいだった。
「お父さんと・・・全然・・・違う・・・」
緋紅の愛撫に比べて、父のそれがなんと自分勝手なものだったかと思い知った。『本当に優しい交わりがあることを知らなければいけない』・・・そう言った緋紅の言葉が真実だったのだと思い知る。
「水無・・・もうお父様のことを考えるのはこれきりにするんだ・・・。
今は僕との触れ合いだけを感じて。
・・・もっと、もっと、君を気持ちよくしてあげる。
君の身体がどんなに素晴らしいものかを、僕が教えてあげる。
さあ、もっと僕に身を任せるんだ・・・」
唇が塞がれる。遠慮がちに入り込んでくる舌を私は自身の舌先でそっと愛撫する。くちゅくちゅと混ざり合う唾液すら、甘く感じた。
緋紅の唇が私の耳たぶを食み、首筋を撫で、肩に落ち、胸をなぞる。そのたびに私の身体はあまりの気持ちよさに、生まれたての子鹿のように震えてしまっていた。
世界が彼から与えられる快感に収束していくみたいだった。いつしか私は彼の身体に手を回し、強く抱きしめ、その舌先が与えてくれる甘美な悦びに打ち震えていた。太ももに熱い彼の屹立が当たる。彼がそっと私の手をそれに導いた。
太く、脈打つそれ・・・。
ちょっと前には自分を蹂躙し、無理やりの快楽を焼き付けてくるばかりだったものなのに、緋紅についていると思うだけで、とてつもなく愛おしいように感じてくる。
「水無・・・?」

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