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淫夢売ります
第41章 淫らな選択:違う電車

なんとか逃れようとするが、身体は相変わらず動かない。胸が早鐘のように打ち、その鼓動が痴漢の手にも伝わっていると思うとなおさら身体が固くなる。胸の間にこぼれる汗がお臍のあたりを伝って流れる。
そのくすぐったいような感覚を感じた時、不意に、ガタン、と電車が揺れた。
ぱち・・・と意識が戻る。相変わらずの満員電車ではあったが、胸には特段の感触を感じてはおらず、なにより、私の目の前にいるのは男性ではなく、50代くらいの女性だった。確かにスマホを眺めてはいるが、その内容は普通のSNSの画面だった。
あ・・・あれ?
一瞬混乱するが、どうやら先程までのは、一瞬意識が遠のいて見た『夢』だったらしいと気づく。
違う電車、違う車両に乗ったせいかしら?
そんな風に思っていた。そんな中、電車はやっとのことで、次の駅、新宿に辿り着いた。ターミナル駅のせいか、人がどっとホームに流れだす。またもや私は人波に流されてホームに押し出されてしまった。ただ、ホームに出て外の風に触れた時、やっと一息ついたのも事実だった。振り返って電車を見るとやっぱりギュウギュウ詰めの満員電車が私を待っていた。
先程のこともあり、とてもじゃないけれどもすぐにあれほどの乗車率の電車に乗る気持ちにはなれなかった。仕方がない、新宿で簡単な夕食をとろうと考え方を切り替えた。この時点で私は、今日、家でドラマを見るのは諦めることにしたのだ。
丁度、先日、会社のクライアントに教わって一度行ってみたいと思っていたお店が新宿にあるのを思い出した。紹介してくれたのは、私が担当するフライヤーのイラストを受注してくれているフリーのイラストレーターの方だった。
彼女とは何度かミーティングを兼ねたランチを一緒にしているうちに、あれこれ仕事以外のことも話すようになっていた。手帳を開き、その人から紹介された店の名前を検索する。場所は駅からさほど離れてはいなかった。
辿り着いて中を窺うと、夕食時だったけれども席は空いているみたいだったのでホッとした。案内された席で、早速メニューを見る。教えてもらった通り、確かに雰囲気もよく、価格もディナー料金としてはリーズナブルだ。お店の雰囲気から言ってハズレということはなさそうだ。メニューからパスタディナーセットを選ぶ。今日のパスタは「ペスカトーレ」だった。
そのくすぐったいような感覚を感じた時、不意に、ガタン、と電車が揺れた。
ぱち・・・と意識が戻る。相変わらずの満員電車ではあったが、胸には特段の感触を感じてはおらず、なにより、私の目の前にいるのは男性ではなく、50代くらいの女性だった。確かにスマホを眺めてはいるが、その内容は普通のSNSの画面だった。
あ・・・あれ?
一瞬混乱するが、どうやら先程までのは、一瞬意識が遠のいて見た『夢』だったらしいと気づく。
違う電車、違う車両に乗ったせいかしら?
そんな風に思っていた。そんな中、電車はやっとのことで、次の駅、新宿に辿り着いた。ターミナル駅のせいか、人がどっとホームに流れだす。またもや私は人波に流されてホームに押し出されてしまった。ただ、ホームに出て外の風に触れた時、やっと一息ついたのも事実だった。振り返って電車を見るとやっぱりギュウギュウ詰めの満員電車が私を待っていた。
先程のこともあり、とてもじゃないけれどもすぐにあれほどの乗車率の電車に乗る気持ちにはなれなかった。仕方がない、新宿で簡単な夕食をとろうと考え方を切り替えた。この時点で私は、今日、家でドラマを見るのは諦めることにしたのだ。
丁度、先日、会社のクライアントに教わって一度行ってみたいと思っていたお店が新宿にあるのを思い出した。紹介してくれたのは、私が担当するフライヤーのイラストを受注してくれているフリーのイラストレーターの方だった。
彼女とは何度かミーティングを兼ねたランチを一緒にしているうちに、あれこれ仕事以外のことも話すようになっていた。手帳を開き、その人から紹介された店の名前を検索する。場所は駅からさほど離れてはいなかった。
辿り着いて中を窺うと、夕食時だったけれども席は空いているみたいだったのでホッとした。案内された席で、早速メニューを見る。教えてもらった通り、確かに雰囲気もよく、価格もディナー料金としてはリーズナブルだ。お店の雰囲気から言ってハズレということはなさそうだ。メニューからパスタディナーセットを選ぶ。今日のパスタは「ペスカトーレ」だった。

