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ママ活
第6章 幸せにしてくれるのはママ?
シアターを出ると、急な明るさが目にしみた。
佳歩は、ゆう達を見失うまいと、彼女らを追う。
やがて無防備な高校生ペアは、近くのショッピングモールへ入っていった。
「ゆうちゃん、小川ちゃんの心配しているようなことはなさそうだね。微笑ましいほど健全なデート」
「怪しいんだけどなぁ……」
とは言え、佳歩は自信を失くしかけていた。
ゆうは毎週、散財しているわけではない。
今日は、白の日だ。
協力を仰いだ明咲には悪いが、日を改める必要がある。
「なんか、ごめんね」
「何もないに越したことないよ。こっちこそ、力になれなくて……」
何故か気の毒な顔を見せた明咲に、すかさず佳歩は首を横に振る。
「私のリサーチ不足だった」
「ううん、小川ちゃん、……本当にごめん……」
明咲は、何に対して後ろ暗さを覚えているのだ。
この場合、謝るのは佳歩の方だ。
彼女の義理堅さを利用するつもりまでなかったにしても、結果的に今、そうなっている。
妹を心配している姉の顔で、佳歩は、彼女と休日の街を恋人のように歩きたいという願望を満たしていた。妹の尾行を名目に、浮かれた気分を味わっている。…………
もう追跡も不要だろうに、明咲と二人、そうしなければいけない暗示にでもかかったように、ゆう達の向かったレストランフロアへ先回りした。
エレベーターで、明咲は誰かとスマートフォンでやりとりしていた。
彼女に度々、やはり不自然な様子が覗く。安堵と、何かに追い立てられでもしている顔つきだ。

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