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第11章 第11章 麗と弥生
露天風呂の上に有る小さな灯りが 湯船の二人を
浮かび上がらせ、川の流れる音だけを、二人は聞いていた

「 別れようかと、考えてたの・・・ 」
拓哉の横に腰を降ろし 露天の外の闇に眼を向け
呟いた

・・・・・・・・・・・・・・・・・

拓哉の顔を見る、 何も言わず黙って弥生を
優しい眼差しが、視線を合わせた弥生は

「 彼氏に成って貰って良いですか? 」

「 良いよ! 」
弥生の顔が明るく輝いた

「 今夜だけ? 」
悪戯な目で聞き返す

「 俺は、どちらでも良い、逢った時から
  気に成って居たし、体の相性も良い、
  ワンナイトでも、ずっとでも弥生の好きに 」
弥生の手を引いて来た 拓哉の膝に足を開いて跨り
首に手を回して瞳の中を覗き込む、茶色の瞳の中の
黒い点が弥生の瞳を飲み込んで行く・・・・

・・・・キ メ タ・・・・

「 お嫁さんに シテ 」
拓哉の耳元で囁いた 
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