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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第30章 『公開処刑の前日』

ママ友の大谷弥生さんの
ご主人さんにも、
奥さんの浮気の証拠を渡す事で
美月さんとママ友の
大谷弥生さんのご主人さんは合意していて。
卯月弁護士の知り合いの
腕のいい弁護士を大谷さんの
ご主人さんに紹介して、
そっちも離婚に向けて動くみたい。
真奈美はちょっと離れた場所に
しばらくの間お盆を
抱えたままで立っていたが、
ここに居てもお話の邪魔に
なってもダメだし…、
自分が作業をするデスクに戻った。
パソコンを立ち上げて、立ち上がって
作業をちょっとし始めた頃に
もう一人の主役である森園美海の
夫である伊藤雄介が来店して。
「すいません、ハァッ…
ハァッ、遅くなってしまいまして」
慌てて来たのか…ちょっとセットが
乱れていた感じで伊藤が本舗に入って来て。
階段を駆け上がって来たのか、
この寒い季節に息が上がっていた。
『いえいえ、伊藤さん。
平日のお忙しい時間に
お呼び立てしてしまいまして…
こちらの方こそ、すいませんでした。
さ、伊藤さん…も、
こちらにどうぞ…お掛け下さい』
空いている遊亀美月の隣に
伊藤雄介がすいませんと頭を
遊亀に下げながら腰を下ろして。

