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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第30章 『公開処刑の前日』

「はい、ご心配して頂いて…
ありがとうございます…。
子供達は…早めに迎えに行って
今は…実家で…母にみて貰っています…。
明日はこども園にお願いしているので、
その辺りは…4時までは大丈夫です…」
そう遊亀が仁の心配を
見越したかのように返事をして来て。
もし時間が越えてしまいそうだったら
実母だけ抜けてくれると言う事で
その辺りの算段も
予め考えて付けてくれている様だ。
『遊亀さんは身重のお身体ですし…、
立ち話もなんですので…。
こちらのどうぞ…お掛けになって下さい』
妊娠中の身重の身体の遊亀に
そう仁が声を掛けて、
本舗の事務所での相談に使う
応接セットのソファに
腰を掛ける様に遊亀に促した。
『真奈美ちゃん…遊亀さんに
ノンカフェインの紅茶頼むよ』
遊亀美月は妊娠中なので、
カフェインの入ってない
ノンカフェインの紅茶を用意して。
真奈美が遊亀の前に紅茶の
ティーカップを置いた。
本舗の自動ドアが開いて、
次に来たのは…スーツ姿の
弁護士の卯月で…。
仁の横に卯月が座って
既に到着していた遊亀に
今回の件は大変でしたねと
遊亀に対して労いの言葉を掛けていた。

