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ジッパー様
第10章 疑問
「ちょっ、どうした? 大丈夫か?」


 進藤さんが心配して私の肩に触れようとした。


「……だ……め……触らな……でッ……」


 私が震えた声でそう言うと、進藤さんは大きく目を丸くした。


「鈴村……」

「鈴村さん、ちょっといいかな?」


 私は背後から片桐部長に声をかけられた。
 片桐部長の目は私をまっすぐに見つめている。


「至急、資料室に行くように」

「……は……い……」


 私は期待した。
 これから資料室で、お仕置きが始まるのだと──。









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