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第3章 flower 2

まるでリセットするかのように美里は改めて電卓を押す。

８３５
７９０


１６３９５


８５６２４　８６３

４２９８７

８９　　　６９５

７８９　　　８５３９５４


３２５　２４　５６３８７

１０９６５３８７

改めて思う。
世界は数字で成り立っている。
その瞬間瞬間に頭にメモするいくつもの数字。
一人きりの部屋で古い電卓をひたすら打ち込む。
答えは出る。出るもその度にあの渡辺の言葉通り美里の心は試される。

だから再び電卓を打つ。
羅列される青白い数字はどちらにしても残酷過ぎた。そして時に折り合うような数字に安堵する。しかし何に折り合うというのか？だが、徐々に慣れてくるのだから摩訶不思議だ。
そして、この瞬間にさえ美里のタイムリミットは削られている。

久しぶりに母親に連絡した。
「好きな数字を教えて」
義父の年齢を改めて聞いた。
それが何の意味なのかはもう分からない。
明らかに趣向が明後日に行っている。
だが、その方程式はいつの間にか出来つつあった。後ははめ込む数字を導き出すだけ。

そして、、