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憂いの動物探偵
第1章 憂いの動物探偵
中島と名乗る男は振り返った。視線が合うとまた元の怖い表情に戻る。
「何だよ?」
「案外優しいんですね」
「嫌いだなんて誰が言った?犬も猫も好きだよ。普通にな。ふ、つ、う、に好きだ。そもそも動物嫌いな奴にこの商売は向いてないぜ」
「特に犬は人の心を察しますしね」
「察する?ふーん、、犬猫の気持ちなんて考えた事ないけどな」

ピンポーン!

「おっと先程の依頼主だな。ちょっと犬を見ててくれ」

中島と名乗る男は最後にダックスフンドの頭を撫で再び人差し指を自らの口に充てた。

シッ!

ダックスフンドはクーンと鳴き伏せ、中島と名乗る男はその透けた刺青を隠すようにジャケットを羽織る。

玄関が開く音がして中年の男の声が聞こえた。おそらく先ほどの依頼人だろう。

その時、そのダックスフンドが急に吠え始めた。
犬が何を言いたいのかなんて誰にも分からない。それでも人はそれを都合よく解釈し、分かった気でいる。また、それを知ろうだなんて人はどこまでワガママな愚鈍な生き物なのだろうか?知らなくてもいい事など、いや知らないからこそ上手くいく事など世の中には沢山転がっているというのに。

まさに愚の骨頂だ。

キャン!キャン!キャン!

私は敢えて放置した。
何故ならその潤んだ大きな瞳には怒りと悲しみ。いや、怯えているのか、小さな身体は僅かに震えている。

キャン!キャン!キャン!




「あ、あのワンちゃんは?」
「あぁ、、別の依頼人から預かっているお犬ちゃんですよ」

( ったく!自分の飼い犬の鳴き声も分からないのか?!)

中島と名乗る男は小さく舌打ちをする。ただそれは自らのへのスイッチだ。一瞬だけ閉じた目を大きく見開き、それは満遍な笑顔を浮かべる。

「とにかく心配ですよね。では詳しいお話を聞きましょうか」
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