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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第67章 母と娘のステージ(第十部)
「い、いやぁ・・・・」

か細い悲鳴が、男達の狩猟本能をかきたてる。

天使のような顔立ちは恐怖に歪んでも、美しさは消えてはいない。

「け、圭子っ・・・・」

思わず叫んだ香奈子は、娘の名を呼んでしまった。

「マ、ママァ・・・・・」

少女の悲鳴で、助けを求めた相手が自分の母である事をギャラリーに告げていた。

ざわめきが場内に渦巻いていく。

「ほ、本当かよぉ・・・・?」

Yの呟きと同じような声が、あちこちで響いている。

「お静かにっ・・・・みなさん、お静かにっ」

シルクハットをかぶった司会が大きな声で叫んだ。

跳ね上がった髭が生えている口元に、満足そうな笑みが浮かんでいる。

「どうです、みなさん・・・・?」

幾分、静かになった場内を見回しながら低い声をマイクに響かせた。

「招待状に書かれていた通りでしょう?」

ロングブーツの両足をカチリと揃え、胸を張る姿はサーカスの団長の如く見える。

そして、わざと声を潜めて囁いた。

「何と、この二人は正真正銘の親子なのです」
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