この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
爛れる月面
第2章 湿りの海
 間断なく脚の付け根を弄られて、息を詰まらせながら言うのが精いっぱいの紅美子に対し、落ち着き払って真下から一瞥した井上は、髭の端を曲げたかと思うと、爪を立てて容赦なくストッキングを引き裂いた。

「はっく……!」

 すかさず、揉み解していた手が、ショーツのクロッチを押しのけて、割れ目から中へと挿ってくる。

「どうした? 『ちがう』って言わないのか?」

 臍の下に手を添えられて、冷たい壁に腰を押し付けられる。悪辣な指先が、もはや充分な蜜を纏ってしまっている襞を撥ねさせる。紅美子はついに携帯をも落とし、自分の口を塞いだ。倒れないように肩につく手、声を押し殺す手。二本では足りない。両耳も塞ぎたい。股奥の音は、トイレの空調の唸りに混ざり、はっきりと宙に放たれるようになっている。

 髪を前に垂らし、その中に隠れるようにして固く瞼を閉じていると、

「……やっぱり夢じゃなかったな? そうだろう?」

 胸中まで貫き通すかのような、足元から、大きくはないのに通る声が立ち上ってくる。髪を横に揺らす紅美子に構うことなく、指が抜かれ、半歩、サンダルの間隔を横に広げられた。

 正面から、脚の間へと井上の顔が迫ってくる。

「う……、や……」
「すごいな。こんなイヤラしくしといて、嫌も何もないだろ」

 捩れた下着もろとも、種実を吸われた。嫌悪感とはほど遠い快美が背を抜ける。顔を仰向けるや、真下へ向けて蜜が迸った。ジュルッ……吸い取られていくのが、囲まれた個室だと、より鮮明に聞こえてくる。くつろげられ、漏れ出た肉弁をはまれると、膝が折れそうになって、井上の顔に体重がかかった。体勢も、媚肉を熔かすような甘楽も、星空の窓の前で味わったはずのものと……変わらない。
/254ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ